2010-01-01から1年間の記事一覧

慶應ロースクール − いよいよ民事救済へ

慶應義塾大学法科大学院で教えている経済法総合の講義、9月から始まり、週1回、毎週水曜日の夕方6時から8時位迄、独占禁止法の重要な審決や判例を中心として1回あたり6〜7題から12〜13題の事例を取り上げ勉強しています。 今回は、独禁法違反によ…

モバゲーへ − 公取委が立ち入り検査

公正取引委員会は、モバゲータウンを運営するDeNAに対し、同社がゲーム制作会社に対して競合するグリーにゲームを提供しないよう強要した容疑にて、立ち入り検査に入りました。 ソーシャルゲームの分野では、モバゲーとグリーとの間で競争が激化しています。…

ジョンソン&ジョンソンに排除命令

使い捨てコンタクトレンズ「ワンデーアキュビュー」等の販売に際して広告に価格を掲載させないよう取引先に強要したとして、公正取引員会は、ジョンソン&ジョンソン(J&J)に対して、独占禁止法違反として排除措置命令を出しました。 価格を掲載させないこと…

日本ヤフーとグーグルの提携−公取委が容認

日本のヤフーがグーグルから検索エンジンの提供を受ける提携問題について、公正取引委員会がこれを容認することとなりました。 この問題については、検索連動型広告の分野における競争において、日本でのシェアが9割となる検索技術をグーグルが握ることで、…

ガス器具カルテル−公取委が立入検査

LPガスの圧力調整器等のガス器具をめぐるカルテルの容疑で、12月1日、公正取引委員会が、矢崎総業、桂精機製作所、富士工器、伊藤工機に立ち入り検査に入りました。 カルテル摘発に際してのリーニエンシーの申告があったのか、どれ位の規模のカルテルなの…

優越的地位の濫用−公取委がガイドライン

公正取引委員会が、「優越的地位の濫用に関する独占禁止法上の考え方」を公表しました。 このガイドラインにおいては、優越的地位の濫用の意義、購入利用強制、協賛金等の負担、従業員の派遣要請、利益の提供の要請、受領拒否、返品、支払遅延、減額、やり直…

電線カルテル−4社に課徴金計108億円

電線販売価格カルテル事件で、公正取引委員会は、矢崎総業、住電日立ケーブル、フジクラ・ダイヤケーブル、古河エレコムに対し、合計108億円の課徴金納付命令を出しました。 このうち矢崎総業への72億円は、事業者別では過去2番目に多額のものとなりま…

エディオン−優越的地位の濫用か?

公正取引委員会が、家電量販大手のエディオンに対し、優越的地位の濫用の疑いで、立ち入り検査に入りました。 容疑は、エディオンが店舗開店時や改装のとき等に、納入業者から従業員の派遣を強要した、というものです。 平成21年の独占禁止法の改正により…

価格不掲載を強要か―J&J

公正取引委員会は、ワンデーアキュビュー等の広告に価格を掲載しないよう強要した疑いで、ジョンソン・エンド・ジョンソンに対し、不公正な取引方法である拘束条件付き取引として事前通知を出しました。 価格を掲載しないことで、価格を維持するねらいがあっ…

鹿児島県海上工事入札談合事件―27社に課徴金14.4億円

鹿児島県が発注する海上工事の入札につき談合があったとして、公正取引委員会は鹿児島県等の中小土木工事会社31社に排除措置命令を出し、うち27社に総額14億4054万円の課徴金納付命令を出しました。

リーガル・サービスは、ご相談から

ここ数年、弁護士仲間で“リーガル・サービス”という言葉をよく聞くようになりました。 英語だとLegal Serviceとなります。訳すると法律的なサービスとなります。 法律事務所が提供するサービスなので、リーガル・サービスはあたり前なのですが、一般的には余…

当事務所の法律相談

当事務所では、皆様が気軽に法律相談を受けられますよう、いくつかの法律相談を行っています。 先ず、一般の「法律相談の予約窓口」、個人の相続や離婚、借地借家等いろいろな法律相談を承っています。又、会社関係の債権回収や契約に関する法律相談も承って…

土曜法律相談を実施

かねてよりご要望が多くありました「土曜法律相談」を実施することとなりました。 土曜日の午後、個人や会社関係の法律問題をお気軽にご相談下さい。弁護士が丁寧に対応させて頂きます。ご相談料は30分5000円、1時間1万円です。

MSに有利な仕様か−グーグルが内務省を提訴

アメリカの内務省のシステムの調達案件について、マイクロソフト(MS)のソフトが有利となるような仕様と条件を定め、グーグルが不当に排除されたとして、グーグルがアメリカの内務省を提訴した、との報道がなされました。 この提訴の詳細は判然としませんが…

住友電工―株主代表訴訟

住友電気工業は、本年5月、光ファイバーケーブル・価格カルテル事件で、公正取引委員会より68億円の課徴金納付命令を課されました。 この事件で、住友電工の株主が、取締役においてリーニエンシーに対応する社内の管理体制を採ることを怠り、そのために会社…

リオ・ティントとBHPビリトン−統合計画を断念

鉄鉱石大手世界2位のリオ・ティントと同3位のBHPビリトンが、かねてより計画していた鉄鉱石生産事業の統合計画を断念した、と発表しました。 この統合計画については、日本や韓国、EU、オーストラリア等の独占禁止当局が独禁法上の問題点を指摘してお…

年金機構職員−官製談合防止法で逮捕

日本年金機構の職員が、年金記録の照合に関する入札の情報を事前に漏らしたとして、官製談合防止法違反の容疑で逮捕されました。 また、この入札情報を事前に受け取ったものとして、NTTソルコの営業部長が、競売入札妨害の容疑で逮捕されました。 入札談合を…

独禁白書−平成21年度 公表

公正取引委員会から、平成21年度の独占禁止法の施行状況について報告がなされました。 この中で注目されるのは、「法的措置件数等の推移」と「課徴金額等の推移」です。 「法的措置件数等の推移」では、平成21年度は、入札談合17件、私的独占0件、価…

リオ・ティントとBHPビリトン−公取委:問題あり

鉄鉱石大手世界2位のリオ・ティントと同3位のBHPビリトンの生産事業の統合計画について、公正取引委員会は、9月27日付で「問題点の指摘」として両社に対して通知しました。 この両社の統合計画については、かねてより日本や韓国、そしてEUの独禁当局も…

パナソニック―国際カルテルで41億円支払へ

パナソニックは、アメリカの大手家電メーカーワールプール社と冷却用コンプレッサーの国際価格カルテルを行っていたと、アメリカ司法省により認定され、罰金約41億円を支払うことになりました。 国際カルテルをめぐっては、日本企業がアメリカやEUの独禁法当…

SSK―下請代金の不当減額

公正取引委員会は、スポーツ用品販売大手のSSKに対し、下請メーカーへの下請代金1200万円を不当に減額していたとして、下請法違反で再発防止を勧告し、同社は減額分を下請メーカーに返還しました。 SSKは、下請メーカーに対して「支払い歩引き」として代金の…

慶応LS、独禁法ケース研―開始

御器谷が講師をつとめる慶応ロースクールの経済法総合の講義が開始しました。 また、金子晃弁護士を中心とした独占禁止法ケース研究会が10名で発足いたしました。 慶応ロースクールの方は、「経済法判例・審決百選」の事例を1回につき12ヶ、Report&Q・A方式…

独禁法遵守プログラムのメンテナンス

独占禁止法遵守プログラムは、一旦作ってしまうと安心して、そのメンテナンスを怠りがちなことがあります。 独占禁止法は、昨年改正され、本年1月1日より改正法が施行されていますので、独禁法遵守プログラムの改訂も必要な時期となっておりますので、企業法…

経済法―百選でOK?

経済法(独占禁止法)は、どのように勉強すればいいですか?と聞かれることがあります。 慶応ロースクールで経済法の実務家講師をしていることからも、学生や弁護士の方々からも聞かれることがあります。 基本的な教科書としては、根岸先生や金井先生らの本…

日本トイザらス−公取委が立入り検査

公正取引委員会は、日本トイザらスに対し、優越的地位の濫用の疑いで、立入り検査に入りました。 同社が、納入業者に対して不当な値引きや、返品を強要したとの疑いがもたれています。 優越的地位の濫用における不当減額や不当返品は、本年1月施行の独占禁…

茨城県発注土木工事―官製談合か

茨城県や古河市が発注していた土木工事で談合がくり返されていたとして、公正取引委員会が、県庁の担当部署、境工事事務所、地元の建設業者など30数ヶ所に、不当な取引制限の疑いで立入り検査に入りました。 公取委は、県の職員が談合に関与した官製談合の疑…

経済法研修in箱根

昨日の午後から箱根での経済法(独占禁止法)の研修がはじまりました。 秋からの慶応ロースクールでの経済法総合の講義のための準備と、今月下旬からはじまる独占禁止法ケース研究会の準備も兼ねた勉強となります。 箱根は標高約700m位とあって、軽井沢とく…

EU競争法―情報交換を禁止へ

EUの欧州委員会は、カルテル防止のためEU競争法の運用を強化して、同業者間の情報交換を厳しく制限する新ルールを年内に確定する方針を明らかにしました。 この同業者間における情報交換は、独占禁止法遵守マニュアル等においても従前より問題となっていたも…

リーニエンシーの活用

最近の独占禁止法をめぐる相談の中で気付く点は、何等かの形でリーニエンシー=自首申告による課徴金の減免制度の利用が企業においてごく一般的に行われていることです。特に大企業においては、このリーニエンシーの活用が目立っています。 公正取引委員会が…

独占禁止法ケース研究会

当事務所では、金子晃弁護士を中心として、最近の独禁法違反事件について事例の研究をする会を発足することとなりました。 研究の成果は、随時ホームページ上にて公表いたしたく存じます。 この研究会は、学者の方々や弁護士等の実務家が共同して独禁法違反…