入札と贈収賄−特許庁審判官とNTTデータ部長−

 特許庁の業務処理システム計画の情報の提供の見返りとして、飲食接待後のタクシーチケット200数十万円を授受していたとして、特許庁審判官が収賄容疑で逮捕され、又、NTTデータの営業担当部長が贈賄容疑で逮捕されました。
 特許庁では、従来システム関係は随意契約で行われていたところ、一般競争入札の導入にともなって業者間の競争が激化し、飲食接待→情報の提供→贈収賄事件へと発展した一つの構図があるようです。
 入札をめぐる官民の癒着を背景として、贈収賄や官製談合がかなり密接な関係を有する事例は、今迄も相当あったものと思われます。
 また、NTTデータという、売上が1兆円を超える情報通信業界最大手のコンプライアンス法令遵守)が、何故機能しなかったかも、疑問に感じるところです。