枚方談合事件で無罪判決


 枚方市の談合事件で、刑法の談合罪で起訴されていた元副市長に対し、大阪地方裁判所は4月27日、無罪の判決を言い渡しました。
 日本の裁判の有罪率は、ほぼ99.9%位といわれており、無罪判決はほとんど出ないというのが私達弁護士の常識となっています。
 無罪判決は、新聞の社会面によく出ているとの印象を持たれる方々もいらっしゃると思われますが、それは無罪判決がそれ程珍しく、そう簡単には出ないから新聞記事になるとも言えるでしょう。
 枚方談合事件では、談合についての供述が重要な証拠となり、物的証拠に乏しいこともあり、又、共犯者の供述をどうみるかが重要な要素となることも多くあります。
 疑わしきは被告人の利益に、との刑事訴訟法の原則が存する一方で、刑事公判廷では99.9%の有罪率を背景とした有罪推定が現実の姿となっている感があります。
 枚方談合事件の無罪判決、今後の推移を注視したいものです。